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2008年09月04日
クマゼミの北限調査にひそむ統計の罠
“地球温暖化”の影響で『クマゼミ』の北限が北上し生息地拡大
~ 全国の一般の方からのリポート1793件により判明 ~
調査では、従来、生息の北限が“関東南部”と言われていたクマゼミが、温暖化などの影響により、“関東北部~北陸”に変化し、生息の範囲が拡大していたことが、一般の方から寄せられた1,793件のリポートにより判明しました。
「へぇー」と思ったそこのあなた。
あなたは、すでに統計の罠にはまっています。
一般を対象とした統計調査の結果というのは、サンプルが調査範囲に均一に分布しているという前提を暗黙の了解として見てしまいがちです。
ですが、こういう地理的な分布を調べる調査の場合、報告者の分布状態によって、結果に大きな差が出てくるのです。
たとえばこのクマゼミの調査結果の場合、報告者が北日本により多く分布していたとしたらどうでしょう。当然ながら北日本方面からの報告例の数が多くなります。それを勘案せずに「北限が変化した」と結論づけるのは、統計調査の分析としては不充分です。
この場合、クマゼミの分布エリアを図示するだけではなく、全国の報告者がどのように分布しているかも同時に示さなければ、正当な分析結果とは言えないのです。
もし、その点を考慮せずに(もしくはあえて隠して)こういったリリースを出したのだとしたら、それは「地球温暖化」という注目されやすいキーワードを利用したいがための偏向した“演出”……耳目を集めて社名をアピールするための戦術、とも考えられます。
まあ、もしかしたら本当にクマゼミの北限が北上しているのかもしれませんが、それを確定した情報として受け入れるには、今回のリリースは統計的に見て不充分な内容である、ということです。
統計の結果を見るときは、案外こういった「サンプルの偏在」の可能性を忘れがちです。
一番ありがちなのは、「○○人に聞きました」と言っておいて、サンプルの年齢や性別の偏りを無視している場合。こういう時は、往々にして調査結果が恣意的に利用されていることが多いです。
この辺を気をつけるようにすると、統計の罠=発表者の誘導にはまらずにすむ場合もあるので、ちょっと頭の隅に置いておくといいことがあるかもしれません。
投稿者 r-top : 2008年09月04日 00:11
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コメント
おはようございます。
統計学の難しいことはよくわからないのですが、
クマゼミの分布は子供の頃の実感として知っています。
母の実家が横浜市磯子区の海沿いでしたが、そこの裏山にはクマゼミがたくさんいました。屏風浦という北に山を背負った暖かいところです。
自分の家の神奈川区にはクマゼミはまったくいませんでしたのでそれが子供心にも不思議でした。
さいきんのクマゼミ北限異動説でなんとなく納得したのですが、最近神奈川区でもごくたまにクマゼミの声をききます。
投稿者 英ちゃん : 2008年09月04日 06:46
こんばんは。
しちめんどくさい話で申し訳なかったです(汗)
クマゼミの北限はそもそも学術的に確認されていたものよりも実際はもっと北にあった
んじゃないか、というのが私の推測です。
お話にあった磯子区の山のように、地域的に暖かい場所にはもともとクマゼミがいて、
それがたまたま学術的に認められていなかっただけなんじゃないかと。
それが、このような調査によってようやく公になって、それがさも地球温暖化のための
ように見えただけなんではないでしょうかね。
それでも、神奈川区に現れたクマゼミはちょっと気になるところではありますが。
要するに、何でもかんでも「地球温暖化のせいだ」と喧伝する安易な風潮が嫌いなだけ
なんですよ、私は(苦笑)
投稿者 r-top : 2008年09月05日 01:19
