世のコアなモバイラーの皆様は、今日発売のW-ZERO3[es](以下「[es]」)でお祭り状態なようですね。
お祭りですか、そうですか。楽しそうでいいですねぇ。
でも、私は[es]を買わないのです。初代ZERO3を持っているから、というのもありますが、「今は買うべきではない」と言える3つの理由があるからです。
1.良くできてるように見えるマシンほど「伸びしろ」がある
これは、長年PDAなどのガジェットを悩みながら買ってきた者の直感です。
実機を触ってみて思ったのですが、[es]はなるほど良くできています。デザインも機能もアップして、しかもケータイとしても実用的。ほれぼれするような出来です。
でも、これはまだベストではありません。私のゴーストがそうささやいています(笑)。
当初良くできてると思ったガジェットは、必ずその後に改良版が出るものです。同じシャープ製品に例えれば、初代ZERO3はさしずめLinuxザウルスのSL-A300、[es]はSL-C700と言えるでしょう。C700が出た当時はその斬新なデザインと機能がモバイラーの間で話題となったものでしたが、その後大きく改良されたSL-C750が登場し、実質上SL-Cシリーズはこの750が基本モデルといえる状態になったのでした。
と、ここまで書いて気がついたのですが、
初代ZERO3(WH003SH)→SL-A300
W-ZERO3[es](WH007SH)→SL-C700
……この対比は偶然でしょうか?
いずれSL-C750に相当する[es]の改良版が出るのは、まず間違いないでしょう。
2.外付けの拡張機能は内蔵される運命にある
これもいろいろなPDAを使ってきた実感からです。
[es]はminiSDカードやUSB端子による外付けの機能拡張がいくつも公表されていますが、いずれも若干の不格好が避けられない仕様になっています。概ね、そういった不格好な拡張はユーザーの不満を生むもので、そういった機能はいつか内蔵化されてしまうものなのです。
[es]では無線LANが外付けになりましたが、miniSDカードのサイズで実現できてしまうものなのですから、再び内蔵される可能性はあるでしょう。また、すでにウィルコムの端末で実現しているBluetooth内蔵は特に実現する可能性が高いです。ワンセグは……電池の持ちを考えたら無理だとは思いますが。
ともあれ、何らかの機能を外付けから内蔵に変えた新機種が出る公算は高いと思われます。
3.来年にはおサイフケータイに対応するに違いない
ここ1年足らずでおサイフケータイは急速に普及してきましたが、今年後半から来年にかけて、その流れはさらに加速すると思われます。そのきっかけとなるのが、今年10月からの「EASYモバイルSuica」と、来年3月から開始される「PASMO」です。
この2つによって、現在シェアを伸ばしているEdyに続いてSuicaも利便性が増してきます。となると、オンラインチャージができるおサイフケータイもまたさらに使い勝手が上がってくるというものです。
現在順風満帆のウィルコムが、この流れを見逃すとは思えません。3月~4月は入学・就職などでケータイ端末の需要が一気に増える時期でもあります。このタイミングにのせてウィルコムが新モデルの端末をリリースするのはまず間違いないでしょう。[es]の発売から半年以上にもなりますし、おサイフケータイ対応の改良版[es]が登場するとしたら、PASMO開始の来年3月頃を置いて他にないと見ているのですが、どうでしょう。
実際のところ、私がW-ZERO3をメインのケータイ端末にできない理由のひとつが、おサイフケータイだったりします。現在メインにしているauの端末がおサイフケータイ対応なので、これが手放せないのです。
というわけで、3つめの理由は今後への期待を込めたものとさせてもらいます。
以上、私が今[es]を買わない3つの理由でした。
まあ、ゼロ番目の理由は……先日テンピュールのマットレスを買ってしまったので予算が立たないってことなんですが(苦笑)
ともあれ、私は来年の春まで待たせてもらうことにします。