首相談話に思うこと

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終戦記念日にあたって、小泉首相が談話を発表したということで、読んでみました。
何というか、こう、言葉はご立派なんですけど、誠意が感じられない文章ですね。中国や韓国向けのポーズてんこ盛りという感じです。まあ、談話とはそうしたものなんでしょうけど。


こういう「不戦の誓い」の類を見るにつけいつも思うんですが、日本が戦争さえしなければそれでいいんでしょうかね。自分とこは戦争しませんけど、他でやるのは構いませんよー、みたいなすんごい視野の狭い島国根性に思えてしまうのは私だけでしょうか。ほんとに戦争したことを反省して教訓としてるのなら、他の国の紛争も調停するくらいの気概を見せなきゃ信用してもらえないと思うんですが、どうでしょう。
あと、「反省と心からのお詫び」。心から、って言ってもそれをどうやって信用しろというんでしょう。こんな表面的なお詫びばかりだから、いつまでたってもねちねち文句言われるんですよ。

過去を直視して、歴史を正しく認識し、アジア諸国との相互理解と信頼に基づいた未来志向の協力関係を構築していきたいと考えています。

この辺の「認識」が実に怪しい。歴史観なぞ国によって違うのだから、自分だけ「過去を直視」しても「正しく認識」するなんてことはできないんです。本気で「相互理解と信頼」を得たいのであれば、じっくりと腰を据えて中国や韓国と議論して、共通した歴史認識を確立すべきでしょう。お互いに傷があってお互いに認めたくない部分がある以上、相当にこじれることは間違いないでしょうが(実際何度も挫折してますし)、しかしそれをしないことには互いに納得のいく謝罪などできはしません。もっとも、中国や韓国は歴史問題を外交カードとして利用している節もありますから、向こうも本気で解決する気はないのかもしれませんけど……。ともあれ、何度となく「謝罪」を求められるのもいい加減うんざりですし、この辺でそろそろ“手打ち”にすることを真面目に考えた方がいいんではないでしょうか。言葉だけ踊らせていても、何も進みはしますまい。
まあ、万事において交渉下手の小泉首相には到底期待できない話ではありますが(苦笑)、将来的な課題ということで。

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