ひまわり6号:36,000kmの彼方で起きた静かな大騒動

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運輸多目的衛星新1号(ひまわり6号)の姿勢の異常について
運輸多目的衛星新1号(ひまわり6号)の姿勢の異常について(第二報)
運輸多目的衛星新1号(ひまわり6号)の姿勢の異常について(第三報)
運輸多目的衛星新1号(ひまわり6号)の気象観測の再開について
いやぁ、今日は何といってもこれでしょう。長時間に渡ったひまわり6号のトラブル。
もう、これのおかげでどれだけ迷惑をこうむったことか……。
せっかくなんで、今回の経緯をまとめておこうと思います。


各方面からの情報を整理してみると、こんな感じだったようです。
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2006年4月17日午前0時57分
ひまわり6号の姿勢制御を行っていたコンピュータが停止。
地球方向に姿勢を固定していなければならない衛星が、回転し続ける状態になる。
この影響で太陽電池での発電ができなくなり、観測機器の電源が切れる。
同日午前5時前
緊急用チャンネルからの指令で、姿勢を回復する。
同日9時26分
観測機器の電源を再投入。
しかし、姿勢回復から4時間もの間、冷却機器が停止したままで太陽光を受け続けた結果、観測カメラの温度が上昇していた。
赤外での観測等をするためにはカメラが充分に冷却されている必要があるため、このままでは観測を再開することができない。
同日11時
気象通信の機能が回復。自らの観測データの代わりに、NOAA17号、NOAA18号の観測データを地上へ中継配信する。
この頃から観測カメラの冷却を開始。
同日21時
観測を再開、正常運用に復帰する。
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要するに、姿勢制御回復よりも観測カメラの冷却の方に時間がかかったので、ここまで復旧が遅れたということですね。
トラブル発生からまるまる20時間の観測停止。NOAAのデータがあったにせよ、日本の気象衛星観測史上で最も長い空白だったんではないでしょうか。引退寸前のひまわり5号ですら、ここまで長時間止まることはなかったかと。
姿勢制御ができなくなった原因は現在調査中とのことですけど、信頼性という意味からもしっかり究明してほしいですね。
それと、現在試験中のひまわり7号を、バックアップとして早く稼働させてもらいたいです。なんか、こういうことがあるとどうにも不安でならないもんで。
何しろ静止衛星軌道、36,000km彼方の話ですからね。どうにもならない時はほんとにどうしようもない距離ですから。万一の際にもバックアップできる体制は充分整えておいてもらいたいものです。
それにしても、そんな彼方の衛星で起きた一大トラブルを、地上からコントロールして復旧させるってのも、考えてみたらものすごいことですよね。関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。

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カテゴリー: news

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