世界は喜びに満ちあふれている、はず

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紀子様、男児ご出産ということで。
世間の皆さんは口々に「めでたいこと」「うれしいこと」と手放しで喜んでいるようですが。
今日も明日も、世界のどこかで、赤ちゃんは生まれているのです。
たった一人の誕生がそんなにもうれしいことだったら、世界は明日も明後日も喜びに満ちあふれ、町中の産院は日夜慶事が繰り広げられる幸福の殿堂と化すのではないかと思うのですが、どうでしょう。
少なくとも、テレビ局各局が朝から同じ内容を何度も何度も報道し続けなければならないほどのことではないと思うんですが。
今日を言祝いだ人は、明日どこかで生まれる赤ちゃんを同じように祝福してくれるのでしょうか。
それとも、生まれの貴賤によって赤ちゃん誕生のめでたさは違うんでしょうか。

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