どうにも自分の作る句が、面白くないのです。
昨夜散々考えて作ったはずの句が、朝になってみるとどれもつまらない。何が良くないのだろう、と考えた出勤時。
とりあえずの結論として得られたのは、写生を考えるあまり世界の奥行きや広がりが失われている、ということ。言葉的にも、意味的にも、空間的にも。
いや、もちろん写生だけでも奥行きや広がりを感じさせることはできるんでしょうけど、私はまだそこまでの技量を持っていません。多分、俳句の経験値が足りないのだと思います。
ならば、経験値が少ないなら少ないなりに、できるだけ「飛んで」みようと。そう思って、帰り道に作ってみました。
水涸れて乗客各位潰し合う
敗荷や舌で弄る口内炎
短日を惜しみてダウンロードせり
歌舞伎町狐を狩るか狩らるるか
センター街歩む海鼠のふりをして
揚々と朝三暮四の冬の鵙
冬青空敗者は昼食を奢れ
……これでもがんばった方なのですが(恥)。