PRIDE放送中止騒動に思う

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格闘技が多少なりとも好きという人であれば、フジテレビがPRIDEの放送を中止するという話はどうしても気になるところだと思います。かくいう私もけっこう気になってますので。
で、今日行われたDSE榊原社長の記者会見の全文(とされるもの)が公開されてましたので、読んでみました。
それなりに量がある文章なのですが、思い切り内容を圧縮して一言で表現すると、
「濡れ衣だ」
ということだそうです。
何が濡れ衣かといえば、「DSEが反社会的勢力と付き合っている」という点。この会見で「反社会的勢力」というあまり一般的ではない表現が繰り返し使われていることから、フジテレビ側から通告された契約解除の大きな理由はまずこの点にあったと見て間違いはなさそうです。ま、ぶっちゃけ「暴力団とつるんでる輩とはやってけませんので縁を切ります」ってことなんでしょう。
ただ、契約解除に至るまでのフジテレビ側の行動を考えると、もう一段深読みしたくなる部分が2点ばかりあるのです。


ひとつは、契約解除通告の場にフジテレビの「コンプライアンス室長」なる人がいたこと。
フジテレビのコーポレート・ガバナンスによれば、正確には「コンプライアンス推進室」の室長さんということになりますが、ご存じのとおりコンプライアンスとは「企業内における法令・社会的規範の遵守」のことです。フジテレビが主張するように「フジテレビの信用、品位、イメージに対する保守・配慮をDSEが怠った」結果の契約違反ということであれば、そんな人が出張ってくる必要なぞないはずです。弁護士さんだけで充分でしょう。
もうひとつは、DSE側の主張を受けて弁護士と室長さんが一旦それを持ち帰って、1時間後に「やっぱりダメ」となったという経緯。持ち帰ったということは、「上と相談してみます」ってことですよね。つまり、この問題の判断にコンプライアンス推進室より上の存在が関与しているということです。そして、普通なら1日置いてというところがわずか1時間で戻ってきたということから、いかに緊急を要する判断であったかということが伺えます。
では、以上のことから推測できることを考えてみましょう。
まとめてみると、
 ・フジテレビ内部における法令遵守に関わる問題があったと思われる
 ・契約解除はフジテレビ上層部の判断によって決定されたと思われる
 ・急いで契約解除を公表しなければならない事態があったと思われる
 ・それらが、フジテレビとDSEとの契約(放映権等)に関係している
……ということになります。と、すれば、ですよ。もしかしたら、
フジテレビ内部でPRIDE放映権(料)に関わる(それなりに大きな)不祥事があった
DSEと契約を解除しなければ、それは露見寸前であった
ってなことになりませんかね。
契約解除の公表を急いだのは、フジテレビ、DSE以外にこの件に関わる第三者にそれをアピールする必要があったということです。それを行わなければ不祥事が暴露されるという仕組みであったとしたら……。
「DSEと契約を切りやがれ。さもねぇと、おめぇらが裏でやってたこと全部バラすぞ」という脅迫文句も想像できてしまいます。
まあ、ここまで来るとかなり空論めいてくるんですけどね。誰が脅してるかなんてのも見当がつきませんし……って、ああ、ないでもないですか?(苦笑)
もちろん、以上はあくまで推論であって、私は何ひとつ裏の事情なぞ知りませんし、各企業・団体の名誉を貶めるつもりも毛頭ありません。
あくまで、記者会見ひとつでもここまで想像できるなぁ、というお話なので、どうかご了承のほどを。
一格闘技ファンとしては、同会見後に発表されたPRIDE無差別級GPの2回戦が見たくてしかたがないので、早いところ地上波放送が決定するか、せめてPPV放送だけでもしてくれることを切に願っております。

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