気圧計の売り払いについてのお知らせ(PDFファイル)
東京管区気象台をはじめ、全国各地の気象台・測候所で(おそらく測器入れ替えのため)使われなくなったフォルタン型気圧計が現在売りに出されています。
「天気予報や気象測器に興味をお持ちの方はご連絡下さい」とあるように、いわゆる気象マニア狙い撃ちの企画である様子。気象庁もなかなか味なことをするではないですか。
気圧計は各地に1~3本ずつあって、それぞれ直接受け取りに行けることが条件らしいです。
たとえば八丈島測候所のものなら、八丈島まで取りにいかねばならんということですな。大変だこりゃ。
購入者決定は入札方式で、一番高値で申し込んだ人が購入できることになります。
となると、どこの気圧計にいくらつけるか、というのがなかなか悩ましいことになってくるわけです。
たとえば件の八丈島測候所であれば、申し込む人は非常に少ないはず。だとすれば、それこそ10円かそこらで落札できる可能性もあるわけですよ(八丈島までの交通費はこの際考えないw)。
受け取る手間を考えて、競争率が高い(かもしれない)都市部の気象台にするか、安値を狙って地方の測候所を狙うか……さあ、どうするどうする(笑)
というか、こんな気圧計にいったいいくらの値をつければいいのかも実際よくわからんのですが、調べてみたところ、なんとヤフオクに全く同じ経緯で気象庁から放出されたフォルタン型気圧計が出品されてました。
以下、出品情報より引用。
これはフォルタン型水銀気圧計ですが、輸送が大変困難です。底に有る螺子を調節してからでないと横倒し出来ませんし、横倒しした時に振動は厳禁です。輸送中は水銀だめを上にした状態で立てたままにする必要があります。30度以上傾けてはいけません。底の螺子調整も、むやみに回すと故障します。写真では、ある程度締めた状態に見えます。測定状態ではないですね。ここしばらくの間に気象庁が各地方気象台所有のフォルタン気圧計を一般に売却しました。これは使っている水銀の産廃処理にかかる費用を節約するためと思われますが、一挙に市場へ放出されたために値段は下がったと思われます。ちなみに新品価格は約60万円、10年程度毎に行うオーバーホール料金が約30万円かかりますが、今回の市場放出価格は2~3万円だったと聞いています。気象庁売却のものは管理の確かなすばらしい気圧計ですが、手渡し引き取り限定なのが買い手を選びます。これは輸送が出来ないのが理由です。廃却に要する費用は1.5万円程度だそうです。
なるほど……そういう理由で売却されるわけですか……。
甘い言葉でマニアを誘っておいて、実は経費節減のためとは。あざといな、気象庁。
これは買う方も、相当に覚悟した方がよさそうですね。よほどの気象マニアでなければ持て余すことは必至、というか持って帰ることさえ困難かと思われます。学校等で資料として展示するとか、そういう目的で買うのが一番いいのかもしれません。
さらに調べていったら、この件についてさらに詳しい記事がありましたので、リンクしておきます。
「てんきや」こらむ #34: 気圧計、売ります
どうやら、この気圧計売却は何回かに分けて行われているようですね。もしかしたら、今回が最後になるのかも。
さーて、ここまで読んでしまったあなた、どうします? 買いますか?(^^;