結社誌に投句した作品6句

結社誌が届きました。

さっそく主宰選をチェックしたんですが、総没。まあ、今に始まったことじゃないんですが。

今回は今までと少し毛色の違う作品を出してみたんで、どうかなー、と多少期待もしていたんですけど、どうやらお気に召さなかったご様子。

そういうわけなんで、悔しいから(笑)ここでさらします。

題: 旅路

着膨れて帰らぬ家を離れたり

凍星のあまた匂える丘の上

六十兆の細胞凍つる旅路かな

冬薔薇折れし翼の痕に咲く

たましいの器は脆し冬銀河

巡礼を終えて枯野に穴を掘る

投句したのは去年11月の下旬なので、約2ヶ月前の作品なんですが……自分で言うのも何ですけど、かなり気負ってますね。ちょっと力入り過ぎというか、劇的効果狙い過ぎというか……ええ、ぶっちゃけ中二病的です、はい(苦笑)。

前にも書きましたが、私としてはこういう「濃い」句は嫌いじゃないんです。でも、どうやら俳句世間的にはあまり多数派ではない(むしろ孤立している?)ようなので、ちょっとこの方向はしばらく封印しておいた方がいいのかな、とも思っています。むう(あまり納得していない様子で)。

まあ、結社誌ばかりが俳句の基準ではないですから、ほどほどに承認欲求を満たせる程度にやっていきたいです。

苦吟の日

いやはや。

とあるところに出句するために今朝10時から作り始めて、悩むこと半日以上。ようやくそれらしい句が出来ました。たったの5句(実際は7句でしたが自主的に2句は没)。

何というか、かなり疲れました。まだ新方式に慣れていないので、できる速度が遅いこと遅いこと。でも、何となく「それ」っぽい句が作れるようになったので、まあ良しとします。

……とはいえ、所詮はまだ猿真似でしかないんです。ここからどうやって独自性を出していくかが問題。とにかく、今は読んで作って「俳句脳」を育てること。ちょっと疲れますけど、ここが正念場だと思ってがんばろうと思っています。

では、おやすみなさい。

俳句のスピードとイメージについて

ほとんどメモ書きですが。

  • 構成する言葉をもっと砕く
    言葉を分解することで、与えるイメージが大きくなるし、伝達速度が速くなる
  • 十七音、多くても二十音くらいが
    日本語で一度にイメージを受け取れる限界
    それ以上長いと理屈が邪魔をする
    相手に考えさせる前にイメージをすべて送り込む
  • 読み手に連想させる句は面白いけど、俳句としては重い
    スピードとイメージのオリジナリティが勝負

また考えが変わるかもしれませんが、今のところこういう考え方で進んでいます。

お騒がせしました>関係各位

何というか、最近俳句関係でバタバタして恥をさらしまくった気がしています。いや、多分間違いなくそうなんでしょう。お見苦しい限りで、申し訳ありませんでした。

ですが、いろいろ足掻いたおかげでしょうか、今日会社で残業していたら何となく自分なりの俳句の作り方が見えてきました(仕事しろよ>自分)。うまく行くのかどうかはまだわかりませんが、しばらくこの方法で続けてみようと思っています。

まだ自信がないのでここで作品を公開するのはしばらく控えますが、自分なりに納得のいく作品ができるようになったら、また少しずつ出していくつもりです。

こういう時、師弟関係というのがあれば心強いんだろうな、なんてことも思います。もっとも、かの岡本太郎に言わせれば「誰かの弟子になろうなんてやつは、それだけで芸術家失格」なのだそうですが……。

というわけで、しばらくの間おとなしく自己研鑽に励みます。

それでわでわ。

こっそりと実験やり直し10句

恥ずかしいから、こっそりと。

侵略に失敗して羽根布団は

唐突に指差す鴨という失踪

平和には根深汁何かが足りぬ

水涸れて何度でも全身脱毛

冬虹や宝くじこんなにも罠

寒四郎過剰防衛と詰られ

寒鴉ゆえ転生を遂げにけり

絶望の手触りとして寒卵

与えられしは鯨または祝福

からからと家路冬の月何処まで

失礼しました。こそこそ。

「彼方からの手紙 vol.9」を鑑賞する

山田露結さんと宮本佳世乃さんが発行しているネットプリント「彼方からの手紙」、今回はゲストに喪字男さんを迎えての第9号とのことで、遅まきながら落手しました。それぞれの俳句8句+ごく短いエッセイ。こういう小作品を気軽に楽しめるのがネットプリントのいいところだと思います。もっとも、読む方は気楽ですが、デザインやレイアウト等々がしっかりしているだけに、作る側のご苦労が偲ばれます。

では、少しですが感想などを。

続きを読む “「彼方からの手紙 vol.9」を鑑賞する”

ちょっとリミッターを外してみる実験で13句

さてさて。

今回はタイトルにもありますとおり、自分の中のリミッター(と思われるもの)を外して作った俳句を並べてみました。

かなり実験的な作品になったので、常にも増してお目汚しとなるやもしれません。でも自分のブログですから、好きにやらせて頂きます。石を投げられるのは覚悟の上です。

この記事にたどり着いたのが運の尽き、よろしければ最後までお付き合いください。では参ります。

空き缶やきっと明日は冬雲雀

夢に見し根深汁平和のごとく

マツコ・デラックスや隣の冬銀河

寒に入る遥かに全身脱毛

冬虹の罠こんなにも宝くじ

寒の水踊れああ過剰防衛

転生の回路裂く寒鴉ゆえ

室咲の無知や無常と結ばれて

住職や愛の闇汁し放題

絶望は時に寒卵のかたち

冬旱もうそれ以上柿の種

幾千の星鯨または祝福

カラカラと家路冬の月何処まで

……いかがでしょうか。

自分で言うのも何ですが、かなり無茶なことをやりました。ですが、作っていてかなり楽しかったのも事実です。

とはいえ、独りよがりでは何の意味もありませんので、もしよろしければこういう方向性についてご意見など頂けますと大変うれしく思います。この記事のコメント欄またはTwitterのアカウントの方までお寄せ下さい。

何のリアクションも得られないと正直途方に暮れてしまいますので、バカをひとり助けると思って、ぜひご協力下さい。何とぞよろしくお願い致します。

寒の入で7句

今日は小寒です。

では小寒で……と思ったんですが、どうも「小」だとインパクトに欠けるんですな、これが。「大寒」に比べると個性が弱いというか何というか。だから、何でも付いてしまいそうな気がして、これはという句を作りにくいのです。「小雪」の時も同じような感じがして、無理して作ったら結局グダグダに終わってしまったという悲しい記憶が(泣)。

というわけで、今日は「小寒」というより「寒の入」という点に注目して作ってみました。これなら季感がくっきり出ますから、作りやすいですね(一人で納得)。あいかわらず即席のお目汚しですが、ご覧下さい。

肉球の温度愛しき寒の入

寒に入る試合放棄もできぬまま

寒に入るカーブを描き急行は

結ぶものほどかれしもの寒に入る

いつからかマナーモードの寒の入

眠る場所見つけて寒に入りにけり

寒の入地下鉄はハスキーボイス

うーん、まだまだ「飛距離」が足りませんよね。どうすれば伸びるんでしょうか、ってまるでゴルフみたいですが。まあ、今はこんな感じです。失礼しました。

三日で6句

どうも、あいかわらず低調ですが、今年も性懲りも無く書きます。

以下の6句、今年の連休最後の日である「四日」(つまり今日)で作っていたんですけど、本来四日というと三が日明けのイメージが強いので、本来の連休最後となる「三日」に置き換えて作ってみました。

見回せば時計ばかりの三日かな

新幹線重たく通過して三日

あとがきのごとき三日を過ごしけり

山鳩は山へ帰りし三日かな

諦めは死ぬことに似て三日かな

日めくりの三日の次も三日たれ

以上。

にしても、時候の句は作りづらいものですね。飛躍させる距離感が掴みづらいとでも言いましょうか。あまり関係の無いことを書くと季が動いてしまうし、さりとて季語に沿おうとすると今度は付きすぎるし。まあ、多少関係性が無くても言い切ってしまった者の勝ち、みたいなところもあるのであまり気にするべきではないのかもしれませんが。難しいものです。

って、前にもどこかで同じことを書いたような。まあいいや。

新年のご挨拶&反省

新年あけましておめでとうございます。

このブログ、どれだけ読まれているかわかりませんが、今年もどうぞよろしくお願い致します。

さて、正月といえば私的風物詩と化しております、NHKラジオ第1の「夜はぷちぷちケータイ俳句」。今年は2日の夜、つまりつい先ほど放送されました。兼題は「みかん」「オトナ(漢字もあり」、席題は「歌留多」「告白」。兼題には6句、席題には4句出したのですが……結果は1句入選したのみ。とほほな結果でございました。その一方で、名のある方々はしっかりと結果を出されていて、一層とほほな気分でございます。

自己分析するに、兼題では受けを狙い過ぎ、席題では掘り下げが甘い、というところです。

これは正直、えらそうな理論書いてる場合じゃないだろうと。もう一度足下を見直して、やり直す必要があるように思っております。特に、私の句は当たり外れが大きいので、これからはもうちょっと打率を上げられるようになりたいです。

まあ、正月早々よいお灸を据えて頂いたと思って、これからも精進致します。とほい。