藤原一気様の同人誌「抱腹 Z2000」に寄稿。シチュエーションとしては「(なぜか)新宮那智が地上駅だった頃の渋谷駅で、東急 N3000 系に語る」なのですが、気がつくと「ぼくはでんしゃ」の女性バージョンになってました(汗)。(2000/4)


「――君は、
僕達を運ぶためだけに
生きていてくれる機械なんだね、
ありがとう。」と
車両(わたし)に向かって誰かがいった
「生きている」?
ホントに、そうかな?
 
「決められたレールの上を走る」という
たった一つの目的のために
人の手により私は生まれた
それは 間違っても
嫌々ながらの義務じゃなく
喜びと共に果たすべき
崇高なる使命
でも そのための身体と意志を
私は確かに持っているけど
単独(ひとり)だけでは走れない
 
運転手さん 命じて下さい
車掌さん 見守ってて下さい
お客さん 無理しないで乗ってね
踏切の人 待たせてごめんね
保線の人 整備の人 鉄道会社のみんな
誰が欠けても動けない
自ら「生きている」んじゃなくて
「生かしてもらっている」のが私
大きな 大きな みんなの愛と
限りない幸せに
今包まれながら
 
私を支えてくれている
周りの総ての人へ
いつだって伝えたい
心からのメッセージ
〈走らせてくれて ありがとう〉

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