1994年6月3日

 再び、代々木。今日は絶対プレイしてみると心に決めていた。でも、筐体の前に座ってゲームやるって、いざとなると結構度胸の要る事……多分目も当てられないプレイになるだろうから、人の多いハイテクやM3は恥ずかしい、という事で、駅前のJOY LAND代々木を選んだ。どうか誰も、私を見ないで下さいね――。
 ドキドキしながらコインを入れる。これが私にとって2回目のアーケードゲームだ。まさか1画面で死にゃあしないだろうけど――…って、何これっ、全然思い通りに自機を動かせない! 弟がやってた事ってこんなに難しかったの!? 隕石が弾が敵が……それに、身体中がギクシャクいってる。ボタンを押すのは左手であるべきなんじゃないの? 何かが根本的に間違ってる――――!! ……訳判んない内に、1面で終わってますがな。
 私が「根本的な間違い」に気付いたのは、その10秒後だった。
〈私は、左利きだったんだ――!!〉
 左利きといっても完全ではない、箸や鉛筆やハサミは右に直された。だから会社生活ではほぼ右利きと変わらない。しかし、裁断機や自動改札と同じように、ゲーセンの筐体までが、生来の左利きである私に不便を強いるのか!!
 ……でもその程度で諦めはしないからね。私は、「彼女」に近付いてみると決めたのだ
から。再戦の誓いも新たに店を出た。

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