1994年12月2日

 今、ハイテク代々木で――かつてない緊張に包まれている。Y.Nさんという人と、パソコン通信でレイフォースの話をしていて、エンディングに言及する事になってしまい、自分の手でエンディングを見るために、何コイン注ぎ込んででも最後まで粘る、というプレイをしようとしているからだ。5月6日、弟もこんなにドキドキしてたんだろうか。もし待ってしまう人がいたら、ごめんなさいね……!
 2コイン目まではともかくとして、6面後半から先はもうヤケクソ、7面は完全にオヤジコンティニュー、何コイン使ったかは聞かないでくれ。それでも私は、全身全霊で戦い抜いたつもりなんだから。確かに感じたよ……もはやプレイヤーの操作を拒絶し、コントロールタワーをロックオンしてレーザーを放つのは、きっと「彼女」自身の意志だ。結末が自らの死であっても、「Q.E.P.D.」の旋律に包まれて宇宙を漂う「彼女」は、泣きたくなるほど幸せなんだろうと思う――…!!
〈 MIND BOMB 〉、いつものプレイとは比べものにならない、他の何もかもをフッ飛ばしてしまう程、私を引き込んでしまうゲームって……! そんな思いで店を出る時、自分が思い切り汗をかいている事に気が付いた。もう12月だよ、いつまでも続くと思えた、暑い夏はとうに去って、すっかり冬なのに――私にとっての夏は、レイフォースと過ごしてきた1994年の熱い夏は、まだ、終わってないよ……!!

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